半衿付けって面倒ですよね。
でも、着物を着るなら避けられない作業です。
そこで、なるべく楽に、でも美しく、と考えた私の方法をご紹介します。
当和裁塾には、石田節子先生の着付け講師の方が多くいらして下さっています。
石田先生は、三河衿芯を使った半衿付けがお好みなので、その方法でお教えしています。
三河衿芯は硬くて縫うのが大変ですよね。
だから、硬いところを縫うのは最小限になる様考えました。
本来のやり方だと、衿芯に半衿をとじ付けてから長襦袢にくけ付けるのですが
これは手間が掛かって、時間が掛かって大変です。
ではご説明いたします。
三河衿芯を 衿幅×2-5mm にカットします。
ここで、気をつけることは、長襦袢の衿幅です。
着物の広衿幅は3寸で、それを2つ折りにして着る訳ですから、1寸5分(約5.6cm)になります。
長襦袢の衿幅は、衿肩明の部分だけはそれより5mm位狭くないと、半衿を掛けてお召しになった時に、長襦袢の衿が着物から飛び出してしまいます。
既製品の長襦袢は5.5cmに出来ている事が多いのです。
もし、5~5.2cmより広い場合は衿幅を直して下さい。
こういう事をご説明すると「あっ、だからこの長襦袢は直しても直しても衿が飛び出すんだわ」という方が、何人もいらっしゃいました。
理想は長襦袢の衿幅5㎝ですから2倍で10cm、そこから-5mmで9.5cmですね。
三河衿芯の幅を、9.5cmに細い線を引いて真直ぐに裁ちます。
次に、長襦袢の衿付けより5㎜ずらしてに衿芯をとじつけます。
この時背中心から待ち針を打ってずれないように衿芯を付けます。
針目は2~3cmの一目落としです。(衿肩明きの辺は細かめに)
最初と最後は1針返しておきましょう。
私が「硬いところを縫うのはこれでおしまいです」というと、「えっ」と皆さん驚かれます。
長襦袢を洗う時か、芯が汚れたりよれよれになったりして取り替えるまで、衿芯はこのまま付けて置きます。
次は半衿です。
半衿の片側を1cm位折ります。
洗ったもので端が伸びていたら少し深く折って下さい。
半衿の折り目を衿付け線に揃えて、背中心から待ち針で止めて下さい。
この時、半衿は張り気味にしましょう。
そしたら、芯の無い5mm幅のところに半衿をとじ付けます。
針目は2~3cmの一目落としです。(衿肩明きの辺は細かめに)
最初と最後は1針返しておきましょう。
衿の内側は、芯を半衿でくるむようにして待ち針で中心から止めつけます。
衿肩明きのところは左右でそれぞれ5mm位、半衿を(芯も一緒に)つらせる様に止めましょう。
内側も、針目は2~3cmの一目落としで縫いますが、この時芯は縫わずに半衿だけを縫います。
衿肩回りだけは、一目落としでは無く、細かめにくけます。
初めと最後の1針と衿肩明きの両側は縦に小さくすくって芯も一緒にとじ付けて下さい。
衿肩明きの両側は、お召しになった時に見えないように、衿肩明きぎりぎりではなく、2cmくらい衿先寄りを縦に止めて下さい。
これで終わりです。
針は8月3日のブログでご紹介しました、木綿針がお勧めです。
三ノ三ですね、糸が通しにくい方は溝がいいです。
糸は、芯は木綿で、半衿は絹糸でとおっしゃる方もいらっしゃいますが
半衿付けくらいしか針を持つ事が無い方が、絹糸、木綿糸、絹針、木綿針と揃えるのも大変と思いますので、ミシン用のシャッぺスパンをお勧めしてます。
ミシン用のポリエステル糸で、細いので絹を縫うのにも違和感がないし、細くても丈夫なので芯を縫っても大丈夫です。
糸が細いので、木綿針になら通し易いです。
ここまでなさるのに、初心者の方だと2時間くらいかかりますが、次からは半衿を取り替えるだけなので、もっと早く楽にできます。
今まで半衿付けを受講して下さった方は、みなさん奇麗に付けられたと、喜んで下さいました。
いかがでしょうか?
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